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分離膜導入により製造電力約20%削減 つばめBHB、省エネ型アンモニア製造プロセス開発に着手
- Publish :
- 2023.06.28
つばめBHB株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 渡邊昌宏、以下「弊社」)は、弊社アンモニア製造プロセスに分離膜を導入すると、製造に必要な電力を約20%削減でき、高濃度のアンモニアを分離濃縮できることを確認しました。
今回、弊社の試験設備を使い、アンモニア製造実機を想定した条件で、三菱ケミカルグループ提供の分離膜の性能を評価しました。当初想定を超える分離性能が確認出来、膜を透過したガスのアンモニア濃度は95%以上になりました。
分離膜を弊社のアンモニア製造プロセスに導入した場合の試算
- アンモニア製造に必要な電力(水素製造は除く)を約20%低減
- 化石燃料からの電力使用の場合、アンモニア製造時に排出するCO2量の約20%を削減
- 再生可能エネルギーを使用した場合、同じ電力量でアンモニア生産量を約25%
アンモニア製造における消費電力の比較
アンモニア合成反応は平衡反応で、反応器出口ガスには未反応の窒素や水素が多く含まれるため、大量の未反応ガスをリサイクルする必要があります。混合ガスからアンモニアを分離するために、既存プロセスでは冷凍機で混合ガスを冷却し、アンモニアを凝縮分離します。分離膜で混合ガスからアンモニアを分離したところ、高濃度のアンモニアを分離濃縮することができました。分離膜のプロセスでは冷凍機が不要となるため、電力消費を低減できます。
分離膜導入によるアンモニア製造プロセス